不倫慰謝料の証拠に関するQ&A
Qどのようなものが証拠になりますか?
A
不倫慰謝料を請求するためには、不貞行為の存在、すなわち配偶者と不倫相手との間に性的関係があることを証明する必要があります。
また、不倫相手については、氏名や住所など、身元を特定する必要があります。
配偶者と不倫相手との間の不貞行為の存在を裏付ける証拠として最も強力なのは、性行為の動画や写真です。
性行為を直接収めたものでなくても、ホテルや不倫相手の家に一緒に入っていく場面の写真や動画であれば、不貞行為の存在を強く裏付ける証拠になり得ます。
そのほか、配偶者の手帳や、スマートフォンの通話履歴、メール・SNSでのやり取り、スマートフォンに収められている写真、クレジットカードの利用明細、レストランやホテルの領収書などは、不貞行為の存在を補助的に裏付ける証拠として有用であるほか、不倫相手の身元を調査するために用いることができます。
Qどのように証拠を集めればいいですか?
A
まずは、身近な証拠を集めましょう。
特に集めやすいのは、配偶者が持っている証拠です。
具体的には手帳の内容、スマートフォンに記録されている通話履歴、SNSのメッセージ、写真、クレジットカード利用明細等が挙げられます。
これらの証拠は、むしろ配偶者と極めて近い距離にいる方でないと収集が困難です。
次に、専門家に証拠収集を依頼するということが考えられます。
上述の証拠を手掛かりとして、不貞行為の場面や不倫相手の氏名・住所など、専門家がより強力な証拠を収集できることがあります。
Q不倫慰謝料の証拠を集める際に注意すべきことはありますか?
A
違法行為をしてしまわないように注意する必要があります。
例えば、配偶者のスマートフォンやパソコンにパスワードが設定されている場合、そのパスワードを破ってログインする行為は犯罪になり得ます。
また、不倫相手の家や敷地に侵入してGPSや盗聴器を仕掛けるという行為も、犯罪になり得ます。
違法行為をしてしまうと、刑事罰の対象となるほか、不倫をした配偶者や不倫相手から、逆に損害賠償請求をされてしまうこともあります。
Q不倫慰謝料の証拠として認められないものはありますか?
A
不倫慰謝料請求においては、基本的には違法に収集した証拠も利用することはできます。
もっとも、違法性が高い行為を用いて収集した証拠、例えば暴力や脅迫などを用いて取得した資料や、不法侵入をして取得した写真などについては、証拠として認められない可能性があります。